【7月30日 AFP】国連(UN)とトルコが仲介して合意に達したウクライナとロシアの穀物輸出再開を受け、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は29日、同国南部のチョルノモルスク(Chornomorsk)港を訪れ、トルコの貨物船への穀物の荷積み作業を視察した。ウクライナ大統領府が同日、発表した。

 この発表によると、穀物輸出は「数日以内」に再開する見込み。ロシアによる黒海(Black Sea)封鎖によって、約2000万トンの穀物の輸出が停滞しているとされる。

 ウクライナ大統領府は、「わが国の準備は万端だ。国連とトルコにその旨を通知し、自国軍が安全の保証に当たる」と説明。また、ゼレンスキー氏の話として、オレクサンドル・クブラコフ(Oleksandr Kubrakov)インフラ相が国連とトルコと直接連絡を取っており、輸出開始の合図を待っていることも明らかにした。

 ロシアによる侵攻開始前、世界有数の穀物輸出国だったウクライナは、今回の合意に基づき100億ドル(約1兆3300億円)相当の農産物の輸出を目指している。

 ゼレンスキー氏は、「ウクライナが世界の食糧安保の保証国であり続けることは、われわれにとって重要だ」と強調した。(c)AFP