【7月29日 AFP】オーストラリア・ナショナル・ラグビーリーグ(NRL)のマンリー・ウォリンガ・シーイーグルス(Manly-Warringah Sea Eagles)は28日、LGBTQI+(性的少数者)コミュニティーへの支援を示す虹色がプリントされた「プライド(Pride)」ユニホームを試合で着用し、拍手喝采を浴びた。

 シドニーに拠点を置くシーイーグルスはこの日、ホームで行われたシドニー・ルースターズ(Sydney Roosters)との大一番で、包括性や多様性を促進する取り組みとして、一日限りでプライドユニホームを着用した。NRLのクラブがプライドユニホームを着るのはシーイーグルスが初めてだった。

 この取り組みをめぐっては今週、計画が発表される前にクラブから事前の相談がなかったとして、太平洋諸国出身の所属選手7人が「文化的および宗教的」信条を理由に着用を拒否し、試合の出場をボイコットしていた。

 緊張感が高まる中でクラブは警察と相談。7選手に対しては、身の安全を確保するためにもこの日の試合には顔を出さないよう指示していたが、シーイーグルスの会長によれば、着用を拒否した選手たちも今は取り組みを受け入れているという。

 シーイーグルスのスコット・ペン(Scott Penn)オーナーは試合前、豪テレビ局チャンネルナイン(Channel Nine)とのインタビューで、ボイコットを表明した選手たちと面会したことを明かし、選手たちが不満だったのはユニホームではなく、むしろ相談がなかったことだったとコメントした。

 オーナーはまた、選手7人が次は虹色のユニホームを着ることに前向きだったか聞かれると、「イエス。一緒にやろう。それが彼らが示した明確なメッセージだった」と述べた。

 試合は10-20でシーイーグルスが敗れた。(c)AFP