【7月29日 AFP】ウクライナでは28日、中部など各地でロシア軍による軍事施設や住宅への攻撃が相次ぎ、数人が死亡した。ウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は「ミサイルテロ」だとして非難した。

 同国はこの日、ゼレンスキー氏が先に制定を発表していた「ウクライナ国家の日」を初めて迎えた。

 最も被害が大きかった攻撃は、中部キロウォフラード(Kyrovograd)州で発生。同州のアンドリー・ライコビッチ(Andriy Raikovich)知事はソーシャルメディア上に投稿した動画で、5人が死亡し、25人が病院に搬送され治療を受けていると投稿した。

 インタファクス・ウクライナ(Interfax-Ukraine)通信はライコビッチ氏や同州の州都クロピウニツキー(Kropyvnytskyi)市当局者の話として、航空機や航空機器、近隣の建物が被害を受け、負傷者には兵士12人が含まれると伝えた。

 クロピウニツキーは首都キーウの南約300キロに位置し、先週末にはロシア軍による鉄道や軍事施設への攻撃により、ウクライナ兵1人を含む3人が死亡した。

 ウクライナ軍幹部のオレクシー・フロモウ(Oleksiy Gromov)氏によると、28日にはキーウの北30キロにある町の軍事基地もロシア軍の攻撃を受け、建物1棟が破壊された。2014年にロシアに併合されたクリミア(Crimea)半島から発射されたミサイルが着弾したという。

 中部ドニプロペトロウシク(Dnipropetrovsk)州の知事によると、同州でも攻撃があり、少なくとも1人が死亡、2人が負傷。東部ドンバス(Donbas)地方のトレツク(Toretsk)では5階建ての集合住宅がロシア軍の攻撃を受け、地元当局によると2人が死亡した。

 ゼレンスキー大統領はソーシャルメディアに、「物騒な朝だ。またミサイルテロが起きた。われわれは諦めない」と投稿した。(c)AFP/Dmytro GORSHKOV