【7月29日 Xinhua News】中国鉄道車両大手、中国中車(CRRC)傘下の中車唐山は26日午後5時半、ポルトガルのポルト地下鉄に輸出する最初の車両を完成させた。今後、試験走行を行う。これは中国の欧州連合(EU)向け都市鉄道車両輸出事業における初めての車両となる。

 同社が開発と製造を手掛けた車両は、乗車定員334人、最高時速80キロ、軽量、低エネルギー消費、低騒音、スマート化などの特徴がある。同社の周軍年(Zhou Junnian)董事長は、ポルトがポルトガル北部の重要な港湾都市であると指摘。今回のプロジェクトはEUの都市軌道交通車両市場における初の受注案件で、中国の軌道交通設備が欧米先進国市場を開拓するマイルストーンになるとの見方を示した。

 同社は、ポルトの既存軌道とインフラ設備の特徴を踏まえて、車輪踏面(レールと接する部分)と車体構造を新たに設計。地車間無線通信システムを通じて、列車の状態や故障などの情報をリアルタイムで地上維持管理支援プラットフォームに送信できるようにした。また、列車に乗客計数システムを搭載し、旅客流動情報をコントロールセンターに常時送信することで、正確な運行を実現する。(c)Xinhua News/AFPBB News