【7月28日 AFP】イラクの首都バグダッドで27日、イスラム教シーア派(Shiite)指導者ムクタダ・サドル(Moqtada Sadr)師を支持するデモ隊数百人が対抗勢力による首相候補擁立に抗議し、国会に突入した。

 デモ隊は、首都中心部の厳重警備区域(グリーンゾーン)内に進入。さらにゲートを突破して進入しようとするデモ隊に警官隊が催涙ガス弾を発射して阻止しようとしたが、最終的に国会に乱入。国旗を振ったり、歓声を上げたりした。

 デモ隊は結局、サドル師の指示を受け入れ、約2時間後に撤収した。

 デモ隊は、親イラン派政治勢力がムハンマド・スダニ(Mohammed al-Sudani)元人権相を首相候補として擁立したことに抗議していた。

 イラクでは昨年10月に総選挙が行われ、サドル師派が定数329議席中73議席を獲得して最大勢力となった。しかし、単独過半数には及ばず、9か月にわたって政局は混乱。新政権を樹立できない状態が続いている。(c)AFP/Ammar Karim and Laure al-Khoury