【7月28日 AFP】ラグビーオールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)のスティーブ・ハンセン(Steve Hansen)前ヘッドコーチ(HC)は28日、同国ラグビー協会(NZR)の上層部は自分たちの仕事をしておらず、批判にさらされているイアン・フォスター(Ian Foster)HCを公に支持していないと非難した。

 ニュージーランドは先日行われたアイルランドとのホーム3連戦で負け越し、NZRのマーク・ロビンソン(Mark Robinson)最高経営責任者(CEO)は「受け入れられない」パフォーマンスだとして、フォスターHCも再評価の対象となっていた。

 辞任を求める声もあった中、フォスターHCは来月開幕する南半球4か国対抗戦ザ・ラグビーチャンピオンシップ(The Rugby Championship 2022)でもチームを率いることになったが、アシスタントコーチのジョン・プラムツリー(John Plumtree)氏とブラッド・ムーア(Brad Mooar)氏はチームを追われた。

 そうした状況の中で、ハンセン氏はフォスターHCに対するメディアの扱いをとがめ、NZRを痛烈に非難。ラジオ局Today FMで、「このところ多くの批評があったが、NZRが最後に自らを批評したのはいつだ」と指摘し、「彼らがイアン・フォスターは守る姿を目にしていない」と不満を漏らした。

 フォスターHCについては「とても良いコーチ」だと強調し、「(NZRは)現在、自分たちの仕事をしているとは思えない」と述べた。

 ニュージーランドはハンセン氏がHC、フォスターHCがアシスタントコーチを務めた2015年のW杯(Rugby World Cup 2015)で優勝。フォスターHCは、ハンセン氏が退任した2019年のW杯日本大会後に後を引き継いだ。(c)AFP/Ryland JAMES