【7月28日 CNS】中国各地では6月以降、記録的猛暑が続いている。その影響でアイスクリームが爆発的に売れており、異業種の参入も相次いでいる。

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 シンクタンクの前瞻産業研究院(Qianzhan Industry Research Institute)によると、中国のアイスクリーム産業の市場規模は2015年の900億元(約1兆8179億円)から2021年には1600億元(約3兆2319億円)と急成長している。メーカーが高級路線のアイスを販売したり、コールドチェーン輸送が発達してインターネット販売が伸びたりしていることが売り上げ増加につながっている。

「クールエコノミー」の成長を受け、有名白酒メーカーの貴州茅台酒(Kweichow Moutai)や酢メーカーの恒順(Hengshun)、自動車メーカーの五菱宏光(Wuling Motors Holdings)などがアイス業界に参入。ペッパー味や臭豆腐味、ビール風味、肉でんぶミルク味など斬新な商品を発売している。また、鐘薛高(Chicecream)や中街1946(Zhongjie1946)、馬迭爾(Modern)などの新しいアイスメーカーも続々と誕生。2017年以降、アイス関連企業は毎年約5000社設立され、今年に入ってからも約3000社が登記されている。

 中国のアイスクリーム消費量は世界トップにランクされているが、1人当たりの年間消費量は約3.5リットルで、西欧諸国の6〜8リットルに比べると、市場にはまだのびしろがある。

 一方、アイスクリームの価格は大幅に上昇している。1〜2元(約20~40円)の商品は少なくなり、10元(約201円)以上が標準になっている。価格がますます高くなる傾向には消費者から懸念の声も出ている。(c)CNS/JCM/AFPBB News