【7月28日 AFP】サッカーブラジル代表FWのネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)が、2013年にスペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)に移籍した際の不正疑惑をめぐり、W杯カタール大会(2022 World Cup)開幕1か月前の10月にスペインで裁判を受けることが決まった。司法筋が27日に明かした。

 問題とされているのはカンピオナート・ブラジレイロ(ブラジル全国選手権)1部のサントスFC(Santos FC)からバルセロナに移籍した際の取引で、ネイマールと両親、またバルセロナ元会長のサンドロ・ロセイ(Sandro Rosell)、ジョゼップ・マリア・バルトメウ(Josep Maria Bartomeu)両氏が、不正を行ったとして裁判にかけられる。ロセイ、バルトメウ両氏は詐欺罪にも問われている。

 バルセロナはこの移籍に5710万ユーロ(約79億円)かかり、4000万ユーロ(約55億円)をネイマールの家族に、1710万ユーロ(約23億6000万円)をサントスに支払ったと発表していたが、スペイン検察は後に、実際の移籍金は少なくとも8330万ユーロ(約115億円)だったと述べていた。

 裁判は、当時ネイマールの権利の一部を保有していた投資ファンドDIS社の提訴がきっかけで、被告側は高裁に異議を申し立てていたが、それが退けられたため今回法廷で争われることになった。

 サントスに渡った1710万ユーロのうち、680万ユーロ(約9億4000万円)を受け取ったDISは、バルセロナとネイマールが手を組んで実際の移籍金を隠していたと主張している。被告はいずれも不正を否定している。

 裁判は10月17日から31日に行われる。(c)AFP/Gabriel RUBIO GIRON