【7月27日 AFP】仏パリの高級レストランでドアマンをしていた男性が25日、非白人客の入店を拒否するよう指示されたと証言したのを受け、人種差別疑惑が浮上している。

 問題の店は、シャンゼリゼ通り(Champs-Elysees)にほど近いモンテーニュ通り(Avenue Montaigne)にあるレストラン兼ナイトクラブの「Manko Paris」。黒人女性3人が16日に入店を拒否された時の動画をティックトック(TikTok)に投稿したことがきっかけで疑惑が浮上。検察当局が人種差別の容疑で捜査を進めている。

 ペルーをテーマとした同店は疑惑を否定するとともに、3人に謝罪した。

 ドアマンのダミアンさんは25日、「『アフリカ人やマグレブ(北アフリカ)出身者を多く入れてはいけない』と言われた」とBFMテレビで証言した。

 ダミアンさんは民間警備会社から派遣されて働いていたが、動画の拡散後、同店に契約を切られた。入店拒否については「支配人ら」からの指示であり、「店の方針」に従っただけだと釈明した。

 動画によると、黒人女性3人はドレスとハイヒールを着用していたにもかかわらず、「イブニングウエア」を着ていないとして入店を拒否された。女性の一人は「イブニングウエアを着ているじゃない! 冗談でしょう。何を着て来たらよかったの?」「人種差別を受けたのは生まれて初めて」と話している。

 別の黒人客も入店を拒否されたが、白人客は入店を認められていた。(c)AFP