【7月30日 CGTN Japanese】中国科学院古脊椎動物・古人類研究所の考古学の専門家がこのほど、新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)・温泉県(Wenquan)の東北に位置する昆得倫牧場の山の斜面を視察した際、哺乳類の化石を発見しました。

 同研究所古哺乳動物研究室の王世騏(Wang Shiqi)主任研究員によりますと、今回発見された化石は層が集中し、密集度が高く、一部の化石は相互に関連性を持っています。化石に対する初歩的な分析により、三趾馬(各脚に指が3本ある馬の総称、馬の進化を考える上で重要な存在)、カモシカ、パレオトラグス、テトラロフォドンなど三趾馬動物群のよく見られるメンバーであることが分かり、年代は今から約800万年前になります。

 専門家は、同地域は山地の裾野に隣接する開けた平野であるという堆積環境に基づき、降水には季節性があることから、乾期に孤立した水源地が形成されるものの、水源が干上がるにつれて、大量の動物が水源地に集中して死に、太陽に照り付けられた後、雨期の堆積物に速やかに埋もれて形成された化石だと推測しています。今回の三趾馬動物群の発見は、ユーラシア大陸の東西両端における三趾馬動物群の拡散移動およびこの時期の古生態の進化の研究に重要な意義を持ちます。(c)CGTN Japanese/AFPBB News