【7月27日 AFP】サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子(Crown Prince Mohammed bin Salman)は26日、ギリシャを訪問し、「より安価な再生可能エネルギー」を欧州に供給するため、両国間に電力ケーブルを設置する計画を発表した。

 皇太子の欧州訪問は、2018年にサウジ人ジャーナリストのジャマル・カショギ(Jamal Khashoggi)氏が在トルコのサウジ領事館で殺害されて以来、初めて。この後、フランスへの訪問も予定されている。

 ギリシャの首都アテネでキリアコス・ミツォタキス(Kyriakos Mitsotakis)首相と共に記者会見した皇太子は、サウジ、ギリシャ間に電力網を整備し、「ギリシャと欧州南西部により安価な再生可能エネルギーを提供する」と語った。

 ギリシャ外務省によると、両国は海運やエネルギー、防衛技術などの分野に関する2国間協定を27日に締結する予定という。

 カショギ氏の殺害事件を受け、ムハンマド皇太子は国際社会から非難を浴びていた。米ライス大学ベーカー研究所(Rice University's Baker Institute)のクリスティアン・ウルリックセン(Kristian Ulrichsen)研究員は、今回の皇太子の欧州歴訪について「国際的な孤立が終わったことを示す非常に象徴的なもの」だと述べた。(c)AFP/Helene COLLIOPOULOU with Robbie COREY-BOULET in Riyadh