【7月26日 AFP】オーストラリア・ナショナル・ラグビーリーグ（NRL）のマンリー・ウォリンガ・シーイーグルス（Manly-Warringah Sea Eagles）でプレーする選手7人が、性的少数者（LGBTQ）コミュニティーへの支援を示す「プライド（Pride）」ユニホームの着用を「文化的および宗教的」信条を理由に拒否し、今週末の試合を欠場することになった。同クラブの指揮官が26日、明らかにした。

　豪シドニーに本拠地を置くシーイーグルスは、28日に行われるシドニー・ルースターズ（Sydney Roosters）との大一番で、レインボーカラーがプリントされたこの日限りのユニホームを着用することになっている。包括性や尊重を促進するためのこの取り組みは、今週に入って明らかにされていた。

　NRLのクラブがプライドユニホームを着用するのはこれが初めてだったが、シーイーグルスを率いるデス・ハスラー（Des Hasler）ヘッドコーチ（HC）は、クラブが選手たちと相談せずに決めたのは「重大な過ち」だったと謝罪した。

　ハスラーHCは会見で「コーチ陣も選手たちも、誰一人として事前にユニホームについて知らされていなかった。彼らは自分たちの文化的、宗教的な信条と矛盾するため、このユニホームを着ることはない」と述べた。

　一方、主将のデイリー・チェリーエバンス（Daly Cherry-Evans）は、当日の試合では誇らしくプライドユニホームを着ると明言。すでにクラブのショップでは、このユニホームは完売しているという。

　オーストラリア・ラグビーリーグ（ARL）委員会の会長は報道陣に対し、選手たちの立場を尊重すると述べた一方で、クラブ側は「もっとうまく対処」できたはずとの見解を示した。(c)AFP