【7月29日 People’s Daily】通年69万6000件の特許発明を認め、国際特許出願件数は3年連続で世界一となり、773万9000件の登録商標が承認され、3979件の植物新品種権が付与された。先日行われた記者会見で、中国国家知識産権局(CNIPA)の申長雨(Shen Changyu)局長ら関係者は、2021年の中国知的財産権(IP)の発展状況を紹介した。

 申局長によると、中国は地方の関連政策の改善を持続的に推し進め、IP申請手続きのための資金支援を全面的に廃止し、その後の実用化・運用、行政保護、公共サービスに対する支援の強化に注力し、質の向上を強化し、数量重視の要素を薄める取り組みをしている。具体的な成果は、2021年のIP関連統計データによく表れている。

 2021年、中国IPの創出は数量、品質、運用効率のいずれも著しく向上した。人口1万人当たりの高価値特許発明件数は7.5件となり、前年より1.2件増加した。中国の出願人が「特許協力条約」(PCT)を通じて出願した国際特許件数は6万9500件に達し、3年連続で世界第1位となった。2021年、全国の特許・商標の担保融資総額は3098億元に達し、前年同期比で42%増となり、1万5000社の企業に利益をもたらした。IP使用料の輸出入総額は3783億元(約7兆6600億円)となった。21万9000件のIP関連技術契約を締結し、売上高は1兆4000億元(約28兆3400億円)を超えた。IP資産証券化商品は42本発行で、発行規模は95億元(約1923億円)だった。

 2021年、中国のIP保護はより強力になった。調査によると、中国のIP保護に対する社会的満足度はさらに上昇し、80.61点となった。社会の関心事であるデータのIP保護問題について、国家知識産権局は浙江省(Zhejiang)、上海市、深セン市(Shenzhen)などで試行事業を実施し、立法や証拠保全登記において再現・普及可能なノウハウを獲得し、その後の制度設計に実践基盤を提供しようと努力している。

 悪質な商標登録を引き続き取り締まる。国家知識産権局の何志敏(He Zhimin)副局長は、同局は2021年、悪質な商標登録を、商標審査手続きにおいて計48万2000件、商標異議審査手続きにおいて計3万件取り締まり、追認手続きでは、職権による商標の無効宣告は1729件で、過去10年間の総件数の約5倍だと指摘した。

 サービス機関の整備関連では、IP公共サービス機関は現在、省レベルと副省レベル都市を完全にカバーするようになった。国家IP情報公共サービス拠点を88か所、技術革新支援センターを50か所新設した。新たに10種類のIPデータを公開し、集積回路(IC)レイアウト設計データのオープンアクセスも初の実現となった。欧州連合(EU)のオンライン商標検索システムを稼働させた。IP情報サービス特別行動を展開し、中小企業へのサービス提供は30万回を超えた。

 IPに関する国際協力では、2021年3月、中国・EU地理的表示(GI)保護協定が正式に発効・実施され、244の中国・EUのGI製品が相互承認・保護を受けているとの統計がある。中国企業は2021年、一帯一路(Belt and Road)沿線国で出願した特許公開件数は8596件で、前年同期比で29.4%増となり、特許付与件数は4711件で、同15.3%増となった。(c)People’s Daily/AFPBB News