【7月26日 AFP】ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)英首相の後任を選ぶ与党・保守党の党首選で決選投票に挑むリシ・スナク(Rishi Sunak)前財務相とリズ・トラス(Liz Truss)外相は25日、BBCが行った1回目のテレビ討論会で、税制や対中国政策をめぐって舌戦を繰り広げた。

 スナク氏は、トラス氏が掲げている早期の減税案を批判。「正しい政策とは思えず、無責任で、保守党らしさもない」と述べた。スナク氏は減税よりもインフレ抑制を優先する考えを示している。

 これに対しトラス氏は、スナク氏の考えに従えば「英国はリセッション(景気後退)に突入するだろう」と反論。スナク氏は財務相を務めていた時に「過去70年間で最も高水準の税」を導入したと指摘した。

 一方、スナク氏は先週末、中国は英国だけでなく世界の安全保障にとって「最大の脅威」になっているとし、中国の影響力を抑える構想を発表した。

 これを受け、トラス氏はスナク氏に対し、対中政策について「私の考えに同調してくれたのはうれしい」と皮肉った。スナク氏が「強硬姿勢」を表明したのは外相であるトラス氏の影響によるものだとし、スナク氏は1か月前には「中国との貿易関係の強化を推進していた」と語った。

 今回の直接討論後に行われた保守党支持者を対象とした調査によると、支持率は47%対38%でトラス氏が上回った。2回目の討論会は26日夜の予定。新党首は9月5日に決定される。(c)AFP/Joe JACKSON