【7月24日 AFP】中国は24日、独自に建設中の宇宙ステーション「天宮(Tiangong)」に連結する実験棟「問天(Wentian)」を搭載したロケットを打ち上げた。国営メディアが伝えた。

 問天は午後2時22分(日本時間同3時22分)、「長征5号B(Long March 5B)」ロケットで海南(Hainan)省の文昌(Wenchang)衛星発射センターから打ち上げられ、15分後に中国有人宇宙機関(CMSA)が打ち上げ成功を発表した。

 問天は、2021年4月に打ち上げられた天宮のコアモジュールに連結する三つの実験棟の二つ目。全長約18メートル、重さ22トンで、宇宙飛行士の寝室や科学実験施設として使用される。

 三つ目の実験棟は10月に打ち上げ・連結を予定しており、年末までに宇宙ステーションの本格稼働を目指す。

 問天の連結作業について専門家は、ロボットアームを用いた高度な精密操作が必要で、難易度が高いとみている。

 米ハーバード・スミソニアン天体物理学センター(Harvard-Smithsonian Center for Astrophysics)のジョナサン・マクドウェル(Jonathan McDowell)氏は、「中国にとってこれほどの大型設備の連結作業は初めてだ。繊細な操作になる」と述べた。

 また、最後の実験棟が到着するまで宇宙ステーションは「かなりいびつなL字形」となるため、バランス維持に大量の電力を消費することになると指摘した。(c)AFP