【7月22日 AFP】ウクライナは21日、同国南東部のザポリージャ(Zaporizhzhia)原子力発電所内にロシア軍が重火器を保管していると主張した。ロシアはこれに先立ち、同原発をウクライナが攻撃したと発表していた。

 ザポリージャ原発は欧州最大の原発で、ウクライナ侵攻の初期段階でロシアに掌握された。

 ウクライナの国営原子力企業エネルゴアトム(Energoatom)はソーシャルメディアへの投稿で、ロシアが1号機のエンジン室に20以上の軍需品と弾薬を移動させたと説明。防火規範に違反しており、弾薬が誤って爆発して火災が起こった場合、事故の規模は1986年のチョルノービリ(チェルノブイリ、Chernobyl)原発事故と同程度になる可能性があると述べた。

 一方、ロシア外務省のマリア・ザハロワ(Maria Zakharova)報道官は同日、ウクライナ軍が18日と20日の2度にわたって無人機でザポリージャ原発を攻撃したと非難。原子炉の冷却タンクから「ほんの数十メートル」の場所に着弾し、あわや事故につながるところだったと主張し、ウクライナが「自国の領土だけではなく、欧州全域で核災害を引き起こす条件」をつくり出そうとしていると述べた。(c)AFP