【7月21日 AFP】第18回世界陸上オレゴン大会(World Athletics Championships Oregon 22)は20日、女子5000メートル予選が行われ、キャスター・セメンヤ(Caster Semenya、南アフリカ)は決勝進出を逃した。

 2組で行われる予選の1組目で13着に終わったセメンヤのタイムは15分46秒12で、決勝進出ラインの全体15位の選手よりも45秒以上遅かった。

 セメンヤは「暑くてペースについていけなかった。できる限りついていこうとしたが、これもレースの一部」とコメント。5年ぶりの世界陸上出場については「ここで走れたのは素晴らしいことだと思う」と喜び、「5000メートルを完走できただけで幸せ。学んでいる段階だし、もっと学ぶ準備ができている」と話した。

 セメンヤが最後に世界陸上に出場したのは2017年に英ロンドンで開催された第16回大会(16th IAAF World Championships in Athletics London)で、このときは女子800メートルで自身3度目の優勝を果たした。

 だがその後、男性ホルモンのテストステロン(testosterone)値が高い女子選手は、体内のホルモン値を抑える薬を摂取しない限り400メートルから1マイル(約1600メートル)の種目には出場できないとする規定が導入され、得意の中距離から長距離への転向を余儀なくされた。

 前月に行われたアフリカ選手権(African Athletics Championships 2022)の5000メートルでは6位に終わり、当初は世界陸上の出場権を逃していたが、他の選手が欠場したため繰り上がっていた。(c)AFP/Luke PHILLIPS