【7月21日 AFP】イラク北部のクルド人自治区で20日、公園が砲撃を受け、少なくとも2人の子どもを含む民間人9人が死亡、23人が負傷した。同国政府は、隣国トルコが越境攻撃を行ったと非難した。

 砲撃を受けたのは、ザホ(Zakho)地区にある村。同地区の首長はAFPに対し、犠牲者の中には避暑に訪れていた国内観光客も含まれていたとし、「トルコはこの村を2度攻撃した」と述べた。一方、トルコ国防省の関係者は、当該地域で砲撃が行われたとの情報はないと述べている。

 イラクのムスタファ・カディミ(Mustafa al-Kadhemi)首相は、トルコに対しイラクは「報復する権利」があると警告。砲撃は主権に対する「明白な侵害」であるとし、異例の激しい口調で非難した。

 トルコは4月、イラク北部で反政府武装組織「クルド労働者党(PKK)」の戦闘員を標的とした軍事作戦を開始していた。PKKはトルコと欧米の同盟国にテロ組織に指定されており、1984年から続くトルコ政府との武装闘争ではこれまでに数万人が死亡している。(c)AFP