【7月20日 AFP】ロシアのセルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)外相は、国営メディアが20日に公表したインタビューで、ウクライナにおけるロシア軍の目標はもはや東部のみに限定されていないと述べるとともに、ウクライナに対する西側諸国の兵器供与を受けて計画を変更したと明らかにした。

 外相は「今は形勢が変わっている。ドネツク人民共和国(DNR)やルガンスク人民共和国(LNR)だけではなく、ヘルソン(Kherson)、ザポリージャ(Zaporizhzhia)両州やその他の複数の領域が対象になっている」と明かし、「この過程は着実に粘り強く続けられる」と述べた。

 さらに外相は、米国製の高機動ロケット砲システム「ハイマース(HIMARS)」をはじめとする、西側諸国からウクライナへの兵器供与により、計画の見直しを余儀なくされたことを認めた。

 その上で、もし西側がウクライナに対する兵器の「大量注入」を継続すれば、ロシア軍が目指す地理的目標は「現在の線からさらに前方へと移動する」との考えを示した。

「(ウクライナ大統領のウォロディミル・)ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)あるいはその代わりとなる人物が支配するウクライナの一部が、わが国の領土および独立を宣言している共和国の領土に対し直接的な脅威となる兵器を持つことを、われわれは容認できない」と強調した。(c)AFP