【7月20日 AFP】ツール・ド・フランス(2022 Tour de France)は19日、第16ステージ(カルカソンヌからフォワ、178.5キロメートル)が行われ、イスラエル・プレミアテック(Israel-Premier Tech)のユーゴ・ウル(Hugo Houle、カナダ)が涙のステージ優勝を飾り、勝利を亡き弟にささげた。

 チーム・ユンボ・ビスマ(Team Jumbo Visma)のヨナス・ヴィンゲゴー(Jonas Vingegaard、デンマーク)は総合首位の座を守ったが、厳しい熱波がフランスを襲う中、ピレネー山脈(Pyrenees)に突入した今ステージで主役となったのは31歳のウルだった。

 約10年前に弟のピエリクさんをひき逃げ事故で亡くしたウルは「信じられないような話だけれど、弟に助けられた」と語り、感情を高ぶらせた。

「雪の中を走りに行って、ひかれて道端で死んでいた。見つけるのに3時間かかった。彼が去ってから、ツール・ド・フランスのステージ優勝が夢だったんだ」

 カナダ勢のステージ優勝は、1988年大会のスティーブ・バウアー(Steve Bauer)氏以来となった。(c)AFP