【7月19日 AFP】米国で銃所有の権利を訴えるロビー団体は18日、中西部インディアナ州のショッピングモールで銃を発砲した男を射殺した市民を「英雄」と称賛した。

 インディアナ州にあるショッピングモールのフードコートで17日夜、ジョナサン・サプリマン(Jonathan Sapriman)容疑者(20)が半自動小銃を発砲し、3人が死亡、2人が負傷した。容疑者はその場に居合わせた、銃を合法的に所持していたイライジャ・ディッケン(Elisjsha Dicken)氏に殺害された。

 地元グリーンウッド(Greenwood)警察のジム・アイソン(Jim Ison)署長は会見で、容疑者が予備の小銃と大量の弾薬を所持していたとして、「武装した市民が迅速に行動していなかったら、もっと大勢が亡くなっていただろう」との見解を示した。

 銃擁護のロビー団体「全米ライフル協会(NRA)」は直ちにこの事件を取り上げ、市民の銃所持が治安改善につながると改めて主張し、「銃を持った悪人を止めるには、善人も銃を持つしかない」とツイッター(Twitter)に投稿した。

 同じく銃規制に反対する団体「CCRKBA」のアラン・ゴットリーブ(Alan Gottlieb)会長もNRAに同調し、「私たちが銃を携帯するのは、緊急事態に犯罪者や正気を失った人から自分と周りの人を守るためだ」と主張。「あの勇敢な若者は、まさに英雄と呼ばれるにふさわしい」と述べた。

 一方、銃規制を推進している市民団体「ブレイディ・キャンペーン(Brady Campaign)」のクリス・ブラウン(Kris Brown)代表はツイッターで、「銃が増えて安全になるのなら、米国は世界で最も安全な国になっているはずだ」と反論した。(c)AFP