【7月19日 AFP】英ロンドン近郊ファンボロー(Farnborough)で18日、世界最大級の航空見本市「ファンボロー国際航空ショー(Farnborough International Airshow)」が開幕した。英国が熱波に見舞われる中、5日間にわたり開かれる見本市の初日には、米航空宇宙大手ボーイング(Boeing)が米デルタ航空(Delta Air Lines)から737MAX型100機を受注し、競合する欧州エアバス(Airbus)との受注合戦の火ぶたを切った。

 国際航空ショーの開催は、新型コロナウイルス流行前の2019年に開催されたパリ国際航空ショー(Paris International Airshow)以来。ボーイングの大口受注は、2018年と19年に墜落事故を相次いで起こした737MAX型機にとって大きな転機となるとともに、新型ウイルス流行により打撃を受けた航空業界の復興への期待を高めるものとなった。

 デルタ航空は、老朽化した旅客機の新調と温室効果ガス排出量の削減に向け、燃費の良い中距離路線用のMAX10型機を初めて注文した。100機の定価は総額135億ドル(約1兆8700億円)。さらに30機を追加購入できるオプションも付けられた。

 ボーイングはまた、全日空(ANA)からより小型のMAX8型20機と777-8型貨物機2機を受注したと発表。MAX8型機の定価での受注額は計24億ドル(約3300億円)となる。

 ロシアのウクライナ侵攻により世界的に防衛支出が増加しているため、航空宇宙・防衛企業も多くの受注を勝ち取る見通し。ロシア企業は侵攻をめぐり出展を禁じられた。(c)AFP/Daniel HOFFMAN, Roland JACKSON, Roland Jackson and Mathieu Rabechault