【7月19日 AFP】女子テニス、世界ランキング12位のロシア人選手、ダリア・カサキナ(Daria Kasatkina)は18日、自身がレズビアンであることを告白し、同性愛に対する母国の姿勢を批判した。

 カサキナのカミングアウトに先立ち、ロシアの下院議員はこの日、公的な場において非伝統的な性関係に関するあらゆる情報を禁じる新法案を提出した。同国では1993年に同性愛は非犯罪化されていたが、2013年以降は若者に対する同性愛の「プロパガンダ(宣伝)」が禁止されている。

 カサキナはユーチューブ(YouTube)番組に投稿された動画で、「禁止されていることの中にはもっと重要なテーマがたくさんあるので、何も驚いていない」とした上で、「彼らの言うようにクローゼットの中で生きるのは、意味がない。カミングアウトを選ぶまでは。もちろん、どうやって、どこまで話すかは自分次第」と主張した。

 さらに「自分自身と平和に暮らすことこそが大切」と付け加えた。

 先日には、同国の女子サッカー選手ナディア・カルポワ(Nadya Karpova)も、自身の性的指向を公表。カサキナは「リスペクトする。彼女のためだけでなく他の人たち、とりわけそのことを知る必要がある女の子たちのために喜んでいる」と語った。

 また「社会で困難を抱え、サポートが必要な若者たちにとって重要なこと」とし、「スポーツやその他の業界のインフルエンサーが、そのことについて声を上げるのが大事。それが本当に助けになる」と強調した。

 今回の動画が投稿された数時間後、カサキナは紫色のハートの絵文字を添えて、別の女性とハグしている自身の写真をインスタグラム(Instagram)に投稿した。(c)AFP