【7月16日 AFP】違法薬物を密輸したとしてロシアで裁判にかけられている米女子プロバスケットボール(WNBA)のブリトニー・グライナー(Brittney Griner)選手の弁護団が15日、同選手は医療目的での大麻使用が認められていたと法廷で述べた。

 五輪米代表として金メダル2個を獲得しているグライナー選手は、大麻オイルが含まれる吸引カートリッジをロシアへ密輸した疑いで2月に逮捕された。グライナー選手は起訴内容を認めており、有罪なら最長10年の禁錮刑を科される可能性がある。

 弁護団は公判で、グライナー選手には競技中の負傷による「慢性的な痛み」があり、その痛みを和らげる目的で、今年に入って米国の医師から大麻の医療的使用許可を得ていたと述べた。

 グライナー選手の弁護人は公判後、報道陣に対して「彼女は疲れている」とコメント。また弁護団は、同選手のバスケットボールにおける功績や、慈善活動での貢献度などを示した証拠書類を提出した。

 グライナー選手本人はこの日、鉄格子内にある被告人席で公判に臨んだ。

 グライナー選手は206センチの長身で、頭を下げなくては鉄格子に入れなかった。米グランジロックバンド「ニルヴァーナ(Nirvana)」のTシャツ姿で笑顔も見せ、米シカゴで先日行われたWNBAの試合で、自分の背番号42のユニホームを着た仲間の選手たちの写真を手にしていた。(c)AFP