【7月15日 AFP】米国のジョー・バイデン(Joe Biden)大統領(79)をめぐり、年齢の面から2024年の次期大統領選に再選出馬すべきかどうかの論争が活発になっている。

 11月20日に80歳になるバイデン氏の年齢問題は、共和党陣営や右派系メディアに格好のネタを提供する一方、民主党陣営や大半の米メディアは、この話題に触れるのには消極的だ。

 だが、最高齢で大統領に就任したバイデン氏は大統領選で再選を目指す考えで、年齢に関する議論が熱を帯びている。バイデン氏に代わる候補は不在で、民主党陣営は難しい対応を迫られている。

 米誌アトランティック(Atlantic)は最近の論考で、「現時点では大統領として適任だが、次期選挙では高齢過ぎる」と結論付けた。ただ、バイデン氏が認知症を患っているとの右派勢力の主張は厳しく批判した。

 バイデン氏の支持勢力の間でも同氏に対する幻滅感は広がっている。米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)が11日掲載した世論調査結果では、24年の次期大統領選では民主党支持者の64%が別の候補を望んでいるが分かった。変化を求めた主な理由は、バイデン氏の年齢だった。

 バイデン氏は2期目の始めで82歳となり、任期をまっとうすれば、86歳になる。ロナルド・レーガン(Ronald Reagan)元大統領は退任した際、77歳だった。

 ニューヨーク・タイムズは9日の記事で、「(バイデン氏の)年齢は、彼自身と政党にとって気まずい問題になっている」と記し、ホワイトハウス(White House)はこの問題で守勢に回り、気をもんでいると指摘した。

 バイデン氏の白髪頭はますます薄くなり、足取りも慎重さを増し、衰えは隠せない。話の脈絡を失うこともあるほか、テレプロンプター(原稿表示装置)を読んでいて言葉に詰まることもある。

 6月に開かれた先進7か国(G7)首脳会議(サミット)の集合写真では、カナダのジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相(50)や、フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領(44)との年齢的な差は顕著だった。