【7月16日 People’s Daily】4月16日、「神舟13号(Shenzhou-13)」の乗組員は、無事に地上に帰還し、神舟13号有人宇宙飛行ミッションが無事成功した。17日、中国有人宇宙飛行プロジェクト弁公室の郝淳(Hao Chun)主任らは発表会を開き、中国の宇宙ステーション建設の進捗(しんちょく)状況を紹介した。

 郝主任は、中国の宇宙ステーション建設は、重要技術の検証と建設の2段階に分けて実施される。2020年以降、6つの飛行ミッションが実施され、いずれも成功し、宇宙ステーション建設の重要技術の検証段階の任務目標を達成し、宇宙ステーション建設段階の任務実施のために強固な基盤を築いたと紹介した。

 また、宇宙ステーション建設のための重要技術の検証段階において、軌道上に長期滞在する宇宙飛行士の生活と仕事を守るための技術、再生式環境制御技術、生命維持技術など、一連のブレークスルーがあったと指摘した。 神舟13号乗組員の各任務が成功裏に完了したことは、中国が宇宙飛行士の長期滞在を保障する能力を完全に備えていることを示している。

 郝主任は、宇宙ステーションの重要技術検証段階が無事に終了したことで、プロジェクトは正式に宇宙ステーションの建設段階に入ったと述べた。ミッションスケジュールによると、2022年に宇宙ステーションの軌道上建設を完了し、計6回の飛行ミッションを実施する予定だ。それは、5月に無人補給船「天舟4号(Tianzhou-4)」、6月に有人宇宙船「神舟14号(Shenzhou-14)」(3人の宇宙飛行士を乗せ、6カ月軌道上に滞在)、7月に宇宙ステーションの「問天」実験モジュール(Wentian)、10月に宇宙ステーションの「夢天」実験モジュール(Mengtian)の打ち上げ、宇宙ステーションの3つのモジュールが、「T」字の基本構造を形成し、中国宇宙ステーションの軌道上建設を完了する。その後、無人補給船「天舟5号(Tianzhou-5)」と有人宇宙船「神舟15号(Shenzhou-15)」の打ち上げも実施される予定だ。神舟15号の乗組員は3人で、神舟14号の乗組員と交代を終えた後、軌道上で6カ月間の作業と生活を送ることになる。

 現在、宇宙ステーションの他の2つのモジュール、「問天」と「夢天」実験モジュールの開発が順調に進んでいる。宇宙ステーションの建設完了後、中国宇宙ステーションの3つのモジュールの活動スペースは、110立方メートルを超え、6つの睡眠エリアと2つの衛生エリアがあり、3人の長期滞在と2つの乗り組みの6人の短期滞在が可能だ。停泊する有人宇宙船と無人補給船まで合わせれば、中国宇宙ステーションの活動スペースはさらに大きい。

 郝主任の紹介によると、今年に宇宙ステーションの軌道上建設が完了すれば、プロジェクトは10年以上にわたる応用開発段階に移行する。初期計画では毎年有人宇宙船2機と無人補給船2機を打ち上げる。宇宙飛行士は軌道上に長期滞在し、宇宙科学実験や技術試験を行い、宇宙ステーションのケアやメンテナンスを行うという。

「宇宙ステーションの研究開発・建設を行う一方で、有人月探査のための重要技術の難関攻略やプログラムの深化実証も行ってきた」。郝主任は、中国の有人宇宙飛行は、地球近傍の宇宙から地球─月の宇宙、そして深宇宙へと移行していくだろうと述べた。(c)People’s Daily/AFPBB News