伝統手工芸が地域振興をもたらす
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【7月16日 People’s Daily】最近、中国文化観光省など6つの省庁が連合で発表した「文化産業と地域振興推進に関する意見書」では、7つの方向性から文化産業を通じた地域振興の青写真が描かれた。手工芸は中でも重点的に力を入れる領域とされる。
近年、都市と農村の間に新しい関係性が構築されつつある。農村の手工芸は復興・振興に向かっていることは、社会の大きな変化と密接にかかわっている。
雲南省(Yunnan)鶴慶県(Heqing)では、金属工芸の復興と振興は4つの段階を踏んできた。第1段階は改革開放政策の初期にあたり、大勢の職人が外地に出て技術などを学び、蓄積させた。第2段階は1990年代の中後期で、一部の職人が地元に戻った。第3段階は2010年代以降、民俗工芸品が市場を開拓した。第4段階は2019年以来、作家たちが集まって、文化観光産業の発展に寄与した。
第1、第2段階では主に製造業としての発展であった。第3、第4段階では、農村の手工芸産業はより高い付加価値を持った文化観光産業へと転換し、新しい業態や状況が表れている。
この転換は、無形文化遺産保護政策と社会の発展理念が呼応した結果であり、また鶴慶の地理的・交通上の条件が寄与した面もある。鶴慶は風光明媚(めいび)で、大理(Dali)と麗江(Lijiang)の間という観光の定番ルートの上にあり、空港から車で20分ほどの好立地なのだ。
無形文化遺産保護は、環境とエンドユーザーを整えるだけでなく、継承する人々、特に若い継承者にかかっている。2015年以来、文化観光部は無形文化財の継承者育成に力を入れており、研修プログラムを組んでいる。2016年に設立された伝統工芸ステーションは、質の高い美術デザインを取り入れた伝統工芸コロニーである。ステーションでは基本的に、無形文化財による貧困撲滅工房の設立を推進しており、伝統工芸による創業と収入増を農村にもたらしている。
この過程の中で、最先端を走る若者が大勢現れた。例えば新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uygur Autonomous Region)ハミ(Hami)の伝統工芸ステーションでは、ウイグル刺しゅうの振興に力を入れており、デザインチームの誘致やビジネス注文を通じて、広大な協力体制をつくり上げた。一部の村民は村を出て、北京などの大都市で交流・学習を行っている。
また貴州省(Guizhou)の黔東南ミャオ族トン族自治州(Qiandongnan Miao and Dong Autonomous Prefecture)では、各民族の無形文化遺産継承者が研修プログラムや、伝統工芸ステーションと無形文化遺産による貧困撲滅工房の恩恵を受けている。ミャオ族のロウケツ染めを継承する楊秀芳(Yang Xiufang)さんは、2016年に清華大学(Tsinghua University)の無形文化遺産研修班で学んだ。学業を終えて帰ってきてから、彼女は山間部のミャオ族女性を組織して手工芸生産に従事している。
教育の普及や交通・コミュニケーションツールの発展により、農村で手工芸を営む人々が産学連携や各種展示会、ライブストリーミングなど、外の世界とコミュニケーションをとる機会はますます増えてきた。大学生が地元に戻って手工芸に参画するケースも増え、新しい風を吹き込むことが期待される。(c)People’s Daily/AFPBB News