【7月17日 CGTN Japanese】中国科学技術大学の研究チームは国内外の複数のチームと協力し、5年間の研究を経て、音の鎮痛作用の重要な要素と神経メカニズムを明らかにしました。この成果はこのほど「サイエンス」誌で発表されました。

 研究者は、研究の過程で、マウスの足に炎症を起こさせ、ゆったりとした音楽、不調和な音、ホワイトノイズ(さまざまな周波数の音を同じ強さでミックスして再生したノイズ)という3つの異なるタイプの音を聞かせました。その結果、3種類の音を低強度(耳打ち程度)で再生した場合、いずれもマウスの痛みを効果的に和らげられたのに対し、高強度で再生した場合は明らかな鎮痛効果は見られなかったことが分かりました。また、マウスに環境音より5デシベルほど高い音を聞かせたところ、鎮痛効果が最も顕著でした。

 研究者は、ウイルスを神経トレーサーとして利用し、マウスの聴覚皮質の出力を全脳で追跡したところ、低強度の音が脳の「痛みを担う感覚野」の活性度を抑制できることにより、痛みを和らげる神経メカニズムを解明しました。

 現在、痛みの緩和は主に薬品に依存していますが、この研究成果は「音楽または音の鎮痛作用の研究」に新たな方向性を示しました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News