【7月14日 AFP】男子テニスのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が13日、ボスニア・ヘルツェゴビナの町ビソコ(Visoko)にある「ピラミッド公園」にテニスコートを開設し、オープンを記念するイベントに登場した。

 ジョコビッチはスピリチュアルへの関心で知られ、ピラミッド公園には英気を養う目的で定期的に訪れている。この場所には毎年、古代に人の手で造られたピラミッドが癒やしの力を持つと信じる大勢の人が訪れるが、この説は科学者によって否定されている。

 ジョコビッチはこの地を「地上の楽園」と呼んでおり、2020年の初訪問以来、最低でも4度は訪れている。訪問するときは単身のときもあれば、家族同伴のときもあり、開業者のサミール・オスマナギッチ(Semir Osmanagic)氏から毎回手厚い歓迎を受けている。

 実業家で自称考古学者のオスマナギッチ氏によると、コート設立のアイデアはジョコビッチが前回同地を訪れた今年3月に生まれたという。

 コートに到着したジョコビッチは、数百人のファンから大きな拍手で迎えられ、「ビソコ、ボスニア、地域全体、テニス、そしてスポーツにとって特別な日だ」とコメント。「平和、スポーツ、未来、健康が、きょうという日のメッセージだ」と話した。

 イベントでは、イワン・ドディグ(Ivan Dodig、クロアチア)とアリャス・ベデネ(Aljaz Bedene、スロベニア)、地元ボスニア・ヘルツェゴビナのアルディン・セキッチ(Aldin Setkic)とエキシビションを行ったジョコビッチ。非常にリラックスした様子で、審判ともめたり、審判を「買収」したりするふりをするなど、普段とは違うショーで観客の笑いを誘った。

 ジョコビッチは10日に行われたウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2022)の男子シングルス決勝を制し、四大大会(グランドスラム)通算21勝目を挙げた。

 映像は13日に行われたイベントと、2020年撮影の資料映像。(c)AFP/Rusmir SMAJILHODZIC