【7月13日 AFP】ウクライナ東部を実効支配する親ロシア派武装勢力「ドネツク人民共和国」が12日、ロシアの首都モスクワの中心部に「大使館」を開設した。周辺には西側諸国の公館も置かれている。

 開館式は厳戒態勢の下で行われ、ロシア政府高官は出席しなかった。「ドネツク人民共和国」のナタリヤ・ニカノロワ(Natalya Nikanorova)「外相」は、ここ数日間のウクライナ情勢の悪化を受け、式は控え目にしたと語った。

 同「共和国」は長らく最終目標をロシアへの編入としてきたが、ニカノロワ氏は記者団に対し、最大の目標は「共和国の解放」だと説明。解放実現後に「(編入の是非を問う)住民投票」を実施する意向だと述べた。

 ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は2月21日、「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の独立を承認。2月24日にウクライナへの侵攻を命じた。

 ロシアの友好国シリアは6月下旬、ロシア以外で初めて、両「共和国」の独立を承認した。

 ニカノロワ氏によると、「ドネツク人民共和国」は現在、独立を承認してもらえるよう、北朝鮮と交渉を進めている。(c)AFP