【7月13日 AFP】国外脱出したスリランカのゴタバヤ・ラジャパクサ(Gotabaya Rajapaksa)大統領が13日早朝、モルディブに到着した。深刻な経済危機に陥っているスリランカでは抗議デモが数か月にわたって続いており、大統領は同日中にも正式に辞任する見通しだ。

 スリランカの最大都市コロンボ(Colombo)では先週末、デモ隊が大統領公邸を占拠した。ラジャパクサ氏はその直前に公邸から避難。13日に辞任し、「平和的な権力移行」への道を開くと表明していた。

 ラジャパクサ氏には大統領として不逮捕特権が付与されている。辞任前に国外に逃れることで、拘束を回避しようとしたとみられる。

 入管当局はAFPに対し、大統領夫妻や警護官ら4人を乗せた軍用機がスリランカの主要国際空港を出発したと語っていた。

 モルディブの首都マレにある空港の関係者によると、大統領一行は到着後、警察の護衛付きで車に乗った。行き先は不明。

 ラジャパクサ氏が約束通り13日に辞任した場合、新大統領が決まるまでの間、ラニル・ウィクラマシンハ(Ranil Wickremesinghe)首相が大統領代行を務める。ただ同首相も、挙国一致内閣の樹立で合意に至れば辞任する意向を示している。

 議会議長によると、ラジャパクサ氏が13日に辞任すれば、20日にも議会で新大統領が選出される見通し。(c)AFP/Amal JAYASINGHE