【7月12日 AFP】中国は12日、台湾の頼清徳(William Lai)副総統が、安倍晋三(Shinzo Abe)元首相の弔問のため訪日し、葬儀に参列したことについて「政治的策略」だと非難した。頼氏の訪日は、台湾高官としては過去数十年で最高位となる。

 中国外務省の汪文斌(Wang Wenbin)報道官は定例会見で「台湾は、安倍晋三元首相の急死を政治的策略を行う機会だと捉えた」とし、「台湾は中国の一部であり、副総統というものは存在しない」と述べた。

 汪氏は中国政府の代表が既に在北京日本大使館を弔問したと付け加えた。

 台湾当局は頼氏の訪日について言及していない。中国政府を刺激しないためとみられる。

 だが、台湾メディアは、訪日は蔡英文(Tsai Ing-wen)総統の指示によるものだと報じている。

 林芳正(Yoshimasa Hayashi)外相は12日、頼氏は葬儀に参加するため「私人として」訪日したと述べた。(c)AFP