【7月11日 People’s Daily】中国で上半期最大の電子商取引(EC)フェスティバル「618セール」が6月1~18日に行われ、今年も売り上げを伸ばした。

 618セールを主導するEC大手の京東(JD.com)は、期間中の注文額が前年比10.3%増の3793億元(約7兆7111億円)に上ったと発表。過去最高額を更新した。ECプラットフォーム「拼多多(Pinduoduo)」では家電製品の売り上げが過去最高を記録し、全体の販売量は前年比103%増に。動画プラットフォーム「抖音(Douyin)」のライブ販売放送は4045万時間に達し、売り上げは前年比514%に達した。

 コロナ禍が中国の内需に深刻な影響を及ぼしている中、618セールは消費を押し上げている。今年のセールでは各地の自治体が京東と連携して消費者クーポンを発行。広東省(Guangdong)深セン市(Shenzhen)は家電や衣料品を対象に4億元(約81億円)のクーポン券を配布した。家電EC大手の蘇寧易購(Suning.com)によるとセール期間中、1万元(約20万3300円)を超える高級家電製品の売上高は前年比37%増加。各サイトで両開き冷蔵庫や除菌洗濯機、ペット製品、栄養食品、健康製品などの売り上げが大幅に増加した。

 海外の企業や消費者も618セールに連動している。韓国の大手ECサイト「クーパン(COUPANG)」は4日連続のセールを開催し、韓国のユーザーが中国製品を購入する際、最大で90%の割引とした。ロシアの企業は特別貨物列車を編成して本国からロシアの食品、飲料、日用品を輸送し、618セールで販売した。

 中国国家統計局によると、今年5月の消費財の総小売売上高は前月比0.05%増の3兆3547億元(約68兆2010億円)。1~5月のオンライン小売売上高は2.9%増の4兆9604億元(約100兆8449億円)に上り、ECが中国の消費回復をけん引している。(c)People’s Daily/AFPBB News