【7月11日 Xinhua News】アジアインフラ投資銀行(AIIB、本部:中国北京市)は7日、中国国外での事務所開設がこのほど、董事会(取締役会)で承認されたと明らかにした。グローバル業務を一層開拓し、域内外メンバーの間で絶えず増加する業務に対応するとともに、顧客と業務の最前線により密接に関わる。

 同事務所は、AIIBが天津事務所に続いて開設する本部以外の拠点で、中国以外では初の設置となる。開設地はアラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビを予定しており、同国との協議は数週間以内に合意するとみられる。

 AIIBの関係部門責任者は、UAEでの事務所設置が中東や中央アジア、アフリカ、中南米などでの投資業務を拡大し、世界各地のプロジェクトのモニタリングと実施の強化に役立つと指摘。当面は試行運用とし、今後は経験と業務ニーズを踏まえた上で、段階的かつ選択的に少数の事務所を開設していくと説明した。投資業務と資本市場業務のニーズに対応し、広範な発展途上国メンバーの発展をよりよく支援し、貢献していくという。中国外の事務所も北京の本部がすべての業務決定を行う。

 AIIBは2016年の開業以降、急速に業務を拡大し、創設当時57カ国だった加盟国も105カ国・地域に拡大した。これまでに承認したプロジェクトは181件で、融資額は357億ドル(1ドル=約136円)。アジアとアジア以外の33の加盟国・地域に恩恵をもたらしている。(c)Xinhua News/AFPBB News