【7月8日 Xinhua News】中国外交部の趙立堅(Zhao Lijian)報道官は7日の定例記者会見で、米航空宇宙局(NASA)のネルソン長官が5日に「中国の宇宙計画は軍が運営しているが、米国の宇宙部門は平和的かつオープンで世界が参加する民間プロジェクトを実施している」と発言したことについてコメントを求められ、次のように述べた。

 その発言は全く完全に是非を混同し、事実を歪曲(わいきょく)している。米国は宇宙の兵器化と戦場化の主要な推進者であり、長期にわたって宇宙を主導する戦略を実行してきた。宇宙兵器の開発と配備に力を入れ、宇宙での軍事演習を頻繁に実施してきた。NASAと米軍が無関係を装おうとしても無駄だ。NASAは2020年9月に米宇宙軍と協力了解覚書を交わしている。NASAには多くの軍関係者がおり、ネルソン長官自身もかつて軍にいた。米国のいわゆる国際協力は完全に選択の下で行われている。法案を作って他国の宇宙機関に理不尽な制裁を科し、抑え込むことさえ辞さない。

 中国は宇宙の平和利用を終始堅持しており、宇宙の国際協力を積極的に推進している。中国は有人宇宙プロジェクトの実施以降、常に平和利用と平等互恵、共同発展の原則を堅持し、多くの国際宇宙機関・組織と協力協定を結び、大きな成果を挙げてきた。例えば、中国とブラジルとの資源衛星協力は宇宙分野における南南協力の模範だ。中国が進める新興5カ国(BRICS)リモートセンシング衛星網の構築は、リモートセンシングデータを共有し、BRICS諸国の経済・社会の発展を支援する。月探査プロジェクト嫦娥4号には、サウジアラビアやオランダ、ドイツ、スウェーデンなどの探査機器も積まれており、共同で科学研究を実施している。

 米国は、事実の無視と中国への中傷をやめ、自国の宇宙分野での消極的言動を真剣に反省しなければならない。大国が果たすべき責任を着実に担い、中米間の航空宇宙協力に有利なことを多く行うべきだ。(c)Xinhua News/AFPBB News