【7月8日 AFP】ロシアで違法薬物を密輸した罪で起訴された米女子プロバスケットボール(WNBA)のブリトニー・グライナー(Brittney Griner)選手(31)が7日、起訴内容を認め、法律を破るつもりはなかったと述べた。

 五輪米代表として金メダル2個を獲得しているグライナー選手は、大麻オイルが含まれる吸引カートリッジをロシアへ密輸した疑いで2月に逮捕された。有罪なら最長10年の禁錮刑を科される可能性がある。

 首都モスクワ郊外ヒムキ(Khimki)の裁判所で開かれた公判で、グライナー選手はすべての罪状を認めたものの、ロシアの法律を破るつもりはなかったと強調。「急いで荷造りをした。カートリッジが偶然バッグの中に入ってしまった」と述べた。

 グライナー選手拘束の数日後、ロシアはウクライナ侵攻を開始し、米国とその同盟国により前例のない経済制裁を科された。同選手の拘束は、米ロ関係に軋轢(あつれき)を生む多くの問題の一つとなっていた。

 ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は6日、グライナー選手の妻と話し、グライナー選手が「耐え難い状況下で不当に拘束されている」とし、解放を「優先事項」と考えていると表明。

 ロシア通信社によると、同国のセルゲイ・リャプコフ(Sergei Ryabkov)外務次官は7日、バイデン氏の発言を受けて、米国の「誇大広告」は裁判を混乱させるだけだと批判した。(c)AFP