【7月7日 AFP】ブラジル・アマゾン(Amazon)熱帯雨林の最大都市マナウス(Manaus)で、用水路や川が悪臭を放つ大量のごみで埋め尽くされている。まるでこの世の終わりの荒廃した地を歩いているようだ。

 マナウスの西側、高床式の住居が立ち並ぶ貧困地区では、作業員が掘削機を使ってポイ捨てされた大量のペットボトルやプラスチックごみ、果ては家電製品をすくい上げる。

 市の主要港からそう遠くない場所では、アマゾン川の主な支流ネグロ川(Rio Negro)に浮かぶはしけに、オレンジ色の服を着た自治体職員がボートから集めたごみを積んでいる。

 1日に回収されるごみは30トン近くに上る。水面がほぼ完全にごみで覆われてしまっている地域もある。

 マナウスの川や用水路には、毎年この時期になると大量のごみが流れ込む。市当局によると、ここ数週間で状況は悪化している。

 1~5月に市が回収したごみは4500トンで、その大半はリサイクルが可能であるにもかかわらず川に捨てられたものだ。

 地元に住むアントニノ・ペレイラ(Antonino Pereira)さん(54)は、「水辺に住む人はごみをそのまま川に捨てる。ごみ箱に捨てる人はほとんどいない」と話す。

 市の衛生部門担当者、ホセ・レボウサス(Jose Reboucas)氏は、ポイ捨てに対する市民の意識が高まれば、市はひと月当たり100万レアル(約2500万円)を節約できると指摘した。

 映像は6月30日撮影。(c)AFP