【7月7日 AFP】耳の長さが54センチもある雄の子ヤギ「シンバ(Simba)」が、パキスタンのメディアで人気を集めている。飼い主は世界記録だとしているが、そもそもそうした公式記録が存在するかは不明だ。

 先月生まれたばかりのシンバは、同国南部カラチ(Karachi)で手厚く飼育されている。飼い主の繁殖業者モハマド・ハサン・ナレジョ(Mohammad Hasan Narejo)さんはギネス世界記録(Guinness World Records)に申請したというが、公式ホームページには今のところ「世界一耳が長いヤギ」という分野は掲載されていない。

 ナレジョさんによると、シンバは生後10〜12日で国内外のメディアで報じられ、「美ヤギコンテスト」でも優勝したという。

 ナレジョさんは、シンバが長い耳を踏みつけないように、背中の上に折って載せている。首の周りに耳を掛けられるようなハーネスも自作した。

 また、ライバル業者などからも注目を集めていることを心配し、厄払いの祈りや儀式を実践。イスラム教の聖典コーラン(Koran)の節を唱え、シンバに息を吹きかけて「邪気」を払ったり、「コーランの節の力を帯びた黒い糸」をシンバに巻きつけたりしているという。

 ナレジョさんは、パキスタンはヤギの飼育で世界一の国というイメージを広めるため、シンバを育てて雌と交配させる計画を立てている。(c)AFP