【7月6日 AFP】英国のリシ・スナク(Rishi Sunak)財務相とサジド・ジャビド(Sajid Javid)保健・社会福祉相が5日、ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相に抗議し相次いで辞任を表明した。ジョンソン政権はここ数か月にわたりスキャンダルが相次いでいたが、閣僚の辞任は初めて。

 与党・保守党では先週、ジョンソン氏により下院の院内副幹事長に任命されていたクリス・ピンチャー(Chris Pincher)氏が、酔って男性2人に痴漢行為をはたらいたとの告発を受けて辞任。その後、この問題をめぐる政府の説明は二転三転した。

 首相官邸は当初、ジョンソン氏は2月にピンチャー氏を起用した際、過去の疑惑については把握していなかったとしていた。だが元上級公務員の証言から、ジョンソン氏が外相時代の2019年にピンチャー氏の不適切行為について知らされていたことが明らかになり、政府の説明は破綻。ジョンソン氏は5日、謝罪に追い込まれた。

 これが決定打となったとみられ、スナク、ジャビド両氏はその直後に辞任を表明。いずれも、ジョンソン政権のスキャンダル体質はもはや容認できないと説明した。(c)AFP/Jitendra JOSHI