【7月6日 AFP】「数学のノーベル賞」と称されるフィールズ賞(Fields Medal)が5日発表され、ウクライナの首都キーウ出身の女性研究者マリナ・ビャゾウスカ(Maryna Viazovska)氏(37)ら4人が受賞した。女性の同賞受賞は2人目。

 2018年からスイス連邦工科大ローザンヌ校(EPFL)で教授を務めるビャゾウスカ氏は、フィンランドの首都ヘルシンキで行われた授賞式で公開された動画で、戦禍に苦しむ祖国の人々に言及。2月にロシアが侵攻を開始したことで、自身のみならず、世界中の人々、特にウクライナの人々の「人生は永遠に変わった」と述べた。

 フィールズ賞は、4年に1度開かれる国際数学者会議(ICM)で、数学分野の優れた功績を挙げた40歳未満の2〜4人に贈られる。86年の歴史の中で、過去の女性受賞者はイラン出身の数学者、マリアム・ミルザハニ(Maryam Mirzakhani)氏のみだった。

 今年の会議は当初、ロシア第2の都市サンクトペテルブルク(St. Petersburg)で開かれ、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領が開会する予定だった。だが、ロシアによるウクライナ侵攻を受け、数百人の数学者が開催地選定に抗議する公開書簡に署名。開催地がヘルシンキに変更された。(c)AFP/Elias Huuhtanen with Daniel Lawler in Paris