【7月5日 AFP】ロシアの侵攻を受けたウクライナの復興を支援するため、スイス南部のルガノ(Lugano)で約40か国や国際組織が参加して開かれていた会合は5日、2日間の日程を終え、ウクライナが復興の主導権を持つなどとする復興の原則を定めた「ルガノ宣言」を採択して閉幕した。

 ウクライナと会合を共催したスイスのイグナツィオ・カシス(Iganzio Cassis)大統領は宣言について、「ウクライナの復興に向けた長い道のりの重要な最初の一歩」だと称賛した。

 カシス氏は閉幕宣言で「われわれの取り組みは、戦争が続いている中でも、戦後への準備を行うものとなった」と述べた。

 ウクライナのデニス・シュミハリ(Denys Shmyhal)首相は4日、復興には推定7500億ドル(約102兆円)が必要となると説明していた。シュミハリ氏は5日、宣言は「われわれの長期にわたる取り組みのスタートになった」と評価し、「破壊されたものは、以前よりも良い状態につくり上げなければならない」と訴えた。

 宣言はまた、会合の参加各国や欧州連合(EU)は「初期から長期にわたって、復興の全行程において全面的にウクライナを支援する」とした。さらに、「復興プロセスはウクライナ国民にとって透明性や説明責任が確保されなければならない」と腐敗排除の重要性を強調した。(c)AFP/Nina LARSON