【7月10日 CGTN Japanese】中国西部に位置する青海省(Qinghai)の牧畜地区にとって、毎年6月下旬から7月中旬までの期間は牛や羊の「転場(移動)シーズン」です。ここ数日、同省海北チベット族自治州祁連県(Qilian)黙勒鎮(Mole)の牧畜民は牛や羊を、冬季と春季の牧草地から夏季と秋季の牧草地に続々と移動させていて、数十キロに及ぶ移動の途中には、美しい草原と群れを成す牛や羊との独特の風景が目にできます。

 毎年のこの時期、牧畜民は飼っている牛や羊の群れを追い、夏と秋の牧草地に向かって数十キロから100キロ以上もの距離を歩きぬき、目的地に着くまでに3~4日かかります。

 牛や羊の転場は伝統的な輪牧方式(放牧地を区分し、一定期間ごとに順次場所を変えながら家畜を放牧すること)で、牧畜民は毎年、夏秋の牧草地と冬春の牧草地の間を2回移動し、7月の転場は冬春の牧草地から夏秋の牧草地に移ります。冬春の牧草地がメインで、標高は低く、土壌が肥沃で、草の量が十分であるため、ここで牛や羊は高原の長い冬を過ごすことができます。夏秋の牧草地は標高が高く、主に輪牧用になっています。毎年夏、牧畜民とその牛や羊は夏秋の牧草地で2カ月ほど過ごすことで、冬の牧草地を休ませ、回復させます。移動の途中に牧畜民は道端の家畜用道路上に仮設テントを張り、野宿します。(c)CGTN Japanese/AFPBB News