【7月5日 AFP】米大リーグ(MLB)、シカゴ・ホワイトソックス(Chicago White Sox)のリリーフ右腕で、2020年と2021年にア・リーグ年間最優秀救援投手に選出されたリアム・ヘンドリクス(Liam Hendriks)は、4日に球団の地元近郊で起きた銃乱射事件を受け、米国のリーダーたちに対して銃の暴力を解決するためにより懸命に努力するよう強く求めた。

 イリノイ州シカゴ近郊のハイランドパーク(Highland Park)で行われていた米独立記念日パレードで6人が死亡、20人以上が負傷した銃乱射事件を受け、ホワイトソックスはこの日のミネソタ・ツインズ(Minnesota Twins)戦についてMLB側と話し合いをした上で、試合を予定通り実施した。試合前には黙とうが行われ、試合後の花火イベントは中止となった。

 オーストラリア出身で33歳のヘンドリックスは、「こうした事件に使用されている銃器の入手方法を変える必要がある」とし、「どうにかしなければならない。あまりにも多くの命が失われているのだから、その必要がある」と訴えた。

 また、銃の暴力は犠牲者だけでなく家族や地域、そして社会に損害を与えるとして、銃に関する米国内での議論を二分している政治的相違を解決するために変化が必要だとの見解を示した。

「何が起きているのかよく考えなければならない。十分になされているとは思えない。双方がどこかで妥協点を見いだして、答えを出す必要がある。なぜなら、あまりにも大勢が亡くなっていて、どちらがどうとか言い訳している場合ではないからだ」と強調した。

 またヘンドリックスは米国で「困惑していることがある」といい、「ある州では、米国人ではない自分が店に入って拳銃を買うことができる。それには困惑している」と語った。

「こちらに来たら運転免許の試験は受けなければならなかったのに、自分が銃を買いたくなったら何の試験も受ける必要がない。そんなのばかげている。これが素晴らしいアイデアだと考える人間はどうかしている」 (c)AFP