【7月5日 AFP】アフリカ南部モザンビークの国立公園に1日、絶滅が危惧されるシロサイ19頭が40年ぶりに再導入された。環境保護団体が明らかにした。

 シロサイが再導入されたのは、モザンビーク南部に位置するジナブ国立公園(Zinave National Park)で、1600キロ離れた南アフリカからトラックで運ばれてきた。野生動物の復活と地元経済の振興が目的。

 面積4000平方キロのジナブ国立公園内の野生動物は、1992年に終結した数十年にわたる内戦と密猟により、大幅に減少した。

 環境保護団体ピースパークス財団(PPF)のウェルナー・マイバーグ(Werner Myburgh)代表は「シロサイが戻ってきたことで、ジナブはモザンビークの新たな魅力的な観光地となる」と述べた。

 マイバーグ氏によると、ジナブはアフリカの「五大動物」と呼ばれるゾウ、サイ、ライオン、ヒョウ、バファローすべてが生息する国内唯一の国立公園となった。

 2015年以降、14種類の動物2400頭がジナブに放されている。

 再導入の式典にはフィリペ・ニュシ(Filipe Nyusi)大統領とイベッテ・マイバーゼ(Ivete Maibaze)土地・環境相も出席した。

 国際自然保護連合(IUCN)は、シロサイを準絶滅危惧(NT)、クロサイを深刻な危機(CR)に指定している。

 PPFは、ジナブ国立公園にシロサイとクロサイをさらに導入し、向こう3年で個体数を2倍以上にする計画だ。(c)AFP