【7月3日 AFP】イランのホセイン・アミール・アブドラヒアン(Hossein Amir-Abdollahian)外相は2日、シリアの首都ダマスカスを訪問し、トルコがシリア北部のクルド人武装組織に対する新たな攻撃の可能性をちらつかせていることについて、地域の不安定化を招く恐れがあるとけん制した。

 外相は記者会見で、「シリア北部におけるトルコのいかなる軍事行動も地域の不安定化要因になるだろう」と述べた。

 イランはシリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権を支援する一方で、トルコの主要貿易相手国でもある。

 トルコは2016年以降、シリアで軍事作戦を実施。クルド人武装組織のほか、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」やアサド大統領に忠誠を誓う勢力を攻撃してきた。

 最近になってトルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は、「テロリスト」とみなすクルド人武装組織への新たな攻撃を開始する考えを示した。

 シリア大統領府のツイッター(Twitter)によると、アサド氏はアミール・アブドラヒアン外相に対し「シリア領土での攻撃を正当化しようとするトルコの主張は現実とは無関係であり、国連憲章(UN Charter)の条項と国際法の原則に反している」と語った。(c)AFP