【7月2日 AFP】西アフリカのシエラレオネは1日、通貨の単位を3桁切り下げた新紙幣を発表した。インフレにより価値が下落している自国通貨への信頼回復を図る。

 中央銀行は昨年8月、デノミを実施すると発表。国民の購買力にデノミによる影響はないと主張している。

 ジュリウス・マーダ・ビオ(Julius Maada Bio)大統領は中銀で行われた新紙幣のお披露目式典で、「紙幣からゼロを三つ取り除いたが、昨日と今日で通貨の価値は変わらない」と述べた。

 国家統計局によると、シエラレオネの5月のインフレ率は前年同月比24.87%だった。

 物価の高騰で紙幣の流通量が増加。ちょっとした買い物にも大量の紙幣が必要となり、モラルのない銀行の窓口係が札束から紙幣を盗む事例も出ていた。

 中銀のモーライ・バングラ(Morlai Bangura)総裁は今週、「通貨の適切な調整のため、『不名誉なゼロ』を取り除く」とAFPに語っていた。(c)AFP