【7月2日 AFP】ロシアの反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏は1日、新たに移送された刑務所での日課について、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領の肖像画の下に何時間も座らされていると明らかにした。

 ナワリヌイ氏の側近のレオニード・ボルコフ(Leonid Volkov)氏やキラ・ヤルミシュ(Kira Yarmysh)氏は、ナワリヌイ氏の新たな日課は一種の「拷問」だと述べた。

 ナワリヌイ氏は6月、モスクワ東方の町ウラジーミル(Vladimir)近くにある厳重に監視された刑務所に移送された。支持者はこの判決をプーチン氏に逆らった罰だと述べている。

 ナワリヌイ氏は、フェイスブック(Facebook)に現在の獄中生活について投稿。週5日、1日7時間の縫製作業を課された後、「プーチン氏の肖像画の下の木のベンチに数時間座らされる」と説明した。この日課は「教育活動」と呼ばれ、休日の日曜日も「10時間」座らされるという。

 ナワリヌイ氏は「私のユニークな日課の考案者がプーチン政権内の人物かは分からないが、休息というものをよく知っている」と皮肉り、「背中の曲がった病人を除けば、こうした活動によって誰を『教育』することができるのか分からない」としながら「それが目的なのかもしれない」と続けた。

 さらに、6メートルの塀に囲まれた「刑務所の中の刑務所」で、殺人罪の受刑者と一緒に服役していると述べた。

 一方で、「できるだけ楽しんでいる」として、ハムレット(Hamlet)の独白を覚え、目を閉じて英語で「おまえの祈りに私のすべての罪への許しも込めてくれ」などとつぶやくと、悪魔でも呼び出すつもりかと刑務所仲間にからかわれていると明かしている。(c)AFP