【7月2日 AFP】ウクライナ軍は、ロシア軍が1日、前日撤退していた黒海(Black Sea)のズミイヌイ島(スネーク島、Snake Island)で、白リン弾を使用した攻撃を行ったと発表した。

 ロシア国防省は前日、同島から軍を撤退させたと発表。ウクライナからの安全な穀物輸出の実現に向けた国連(UN)の取り組みをロシアが妨害しないことを示す「善意の印」だと説明した。一方でウクライナは、同国軍の砲撃とミサイル攻撃によりロシア軍が撤退を強いられたと主張している。

 ウクライナ軍は、ロシア空軍のスホイ30(Su30)戦闘機が1日午後6時(日本時間2日午前0時)ごろ、2回にわたり同島で白リン弾による攻撃を行ったと説明。「自らの宣言さえ順守できていない」として、ロシア軍を非難した。

 ウクライナ軍が公開した映像には、同島で戦闘機が少なくとも2回にわたり空爆を行い、爆弾の上に白い筋のようなものが上がっている様子が映されている。空に特徴的な白い尾を引く白リン弾は、国際条約で民間人への使用が禁止されているが、軍事標的に対する使用は認められている。

 ウクライナは、ロシア軍が2月に侵攻して以来、民間人地域を含む標的に対して白リン弾を複数回にわたり使用したと非難しているが、ロシア側は否定している。(c)AFP