【7月1日 AFP】スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)は30日、今後25年間のリーグ戦におけるテレビ放映権の10パーセントを、米国の投資グループ「シックス・ストリート(Sixth Street)」に2億750万ユーロ(約295億円)で売却したと発表した。

 バルセロナは発表文の中で「シックス・ストリートが最初に2億750万ユーロを出資し、その見返りとして今後25年間のラ・リーガ(La Liga)におけるクラブのテレビ放映権のうち10パーセントを手にする」と記した。

 財政問題に苦しんでいるバルセロナはこの契約により、30日に最終日を迎えた会計年度を黒字で終えることになった。

 万が一この契約がなければ、バルセロナは「1億5000万ユーロ(約213億円)の損失で会計年度を終えていた」と、地元スポーツ紙のスポルト(Sport)は伝えている。

 クラブは「今回の取引により、FCバルセロナは今シーズン総額で2億6700万ユーロ(約382億円)のキャピタルゲインを生み出す」と記している。

 米投資ファンド「CVCキャピタル・パートナーズ(CVC Capital Partners)」が、今後50年間の同国1部と2部リーグにおける放映権および商業権の8パーセントから11パーセントを購入していたが、バルセロナは1月、レアル・マドリード(Real Madrid)やアスレティック・ビルバオ(Athletic Bilbao)と共にこの契約から手を引いていた。

 テレビ放映権の売却は、新シーズンに向けてチームが補強できるよう迅速に収益を上げるため、前週クラブ会員の会合によって承認された二つの「方策」のうちの一つとなっていた。クラブ会員は、ライセンスと商品を扱う部門であるBLMの49.9パーセントを売却することも承認している。(c)AFP