【7月1日 AFP】米国のジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は6月30日、ウクライナに追加で8億ドル(約1000億円)規模の追加軍事支援を行うと発表し、米国はロシアの侵攻に対抗するウクライナを「必要な限り」支援すると述べた。

 西欧諸国から武器供与を受けたウクライナ軍はこの日、黒海(Black Sea)の要衝ズミイヌイ島(スネーク島、Snake Island)をロシアから奪還。一方、スペイン・マドリードで行われた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議では、バイデン氏を含む加盟国首脳が強い結束を示した。

 バイデン氏は帰国前にマドリードで開いた記者会見で、ウクライナに対する8億ドルの追加支援を「数日中」に正式発表すると表明。追加支援には、西側諸国の最新防空システム、追加の大砲と弾薬、対砲兵レーダー、米国が供与した高機動ロケット砲システム(HIMARS)の追加弾薬、さらに他国からのHIMARSが含まれる。

 ウクライナ危機を受けて欧米諸国の国民が強いられる経済的負担が増加していることから、西側諸国や米国内では時に、バイデン氏に対してウクライナから妥協を引き出すよう求める声が上がっていた。しかし同氏は記者会見で、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領への圧力を維持する姿勢を明確に表明。米国と同盟国は、ウクライナがロシアに敗れないよう「必要な限り」支援を行うと述べた。(c)AFP/Sebastian Smith